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katokichi(カトキチ) / 壱式 (ver.1)
タイプ katokichi(カトキチ)製自作ライト
(筐体 : オリジナル設計、製作)
大きさ
重さ 31g (実測:電池含む)
21g (実測:電池含まない)
光源 LuxeonIII [bin TV1L] x 1
電源 CR2 x 1
防水性能
スイッチ テール部分を回転させて締めると点灯。
使用可能
時間
その他 コンバーターはBadboy300、400、500の中から選択(私はBadboy500を選択しました)
MINERAL GLASS
Modified NX-05
無電解ニッケル+クロムメッキ表面処理(半艶消し)





左から mini-MAG AA , Arc4+ , Arc-LSH , Arc-LS(Rev1) , 壱式 , Arc-AA , Lenser Moon , Arc-AAA

このような箱に収められて壱式は届きました

ライトを点灯してからOFFにすると、
蓄光物質のGlowPowderが光ります


↑ クリックすると別画面で原寸表示します

Dimage Z1 ISO200 640x480で撮影後縮小 1/6 f2.8 コントラスト弱 フォーカス∞ ホワイトバランスAUTO
Arc-LSH Premiumとの比較



2004年1月28日

(カトキチ氏のウェブサイトはこちら

カトキチ氏製作のオリジナルライト「壱式」の初回販売モデルです。
氏のこだわりと丁寧な製作により、このライトの造り、性能、美しさは非常にハイレベルなものとなっており、あのSurefireと比べても遜色はないと感じます。
 まず、壱式を手に持った際、多くの人はその軽さに驚くでしょう。私自身も初めて持った時、電池が入っていないのかと思って思わず本体を振って確かめてしまいました。本体をNatural HA処理のような重厚感のある色ではなく、無電解ニッケル+クロムメッキ表面処理の明るいシルバーにしたことも軽さを引き立てています。
 この軽さとコンパクトなパッケージングの実現に大きな貢献をしているのが電源のCR2電池です。この電池はCR123Aと同様に定格3Vのリチウム電池です。もちろん、リチウム電池の特徴、低温環境に強く自己放電が少ないということも一緒です。容量に関してはCR123Aの1400mAに対し850mA(松下電池工業ウェブサイトを参考)と小型になった分だけは減っています。また、残念なことに一般的な販売価格は高いので、このライトを多用する場合はネットの激安ショップ等でまとめ買いしておくのが良いかと思います(リチウム電池なので長期保存がききます)。
 初回販売モデルはコンバーターにBADBOY、LEDはLuxeonIIIという組み合わせです。BADBOYは3種類から選ぶことが出来ましたので、私は明るさ重視の500mAバージョンを選択しました。さすがに明るさはARC-LSH Premium以上のものがありますが、点灯してしばらくすると本体がけっこう熱くなります。これは上手く熱が本体に伝わっているといえますが、これだけ小さな本体では表面積にも限界がありますし、このBADBOYというコンバーターは電池容量がかなり少なくなるまで一定の出力を保つ性質があるため、夏場など気温が高い時にどこまで放熱が効果的に行われるのかがちょっと気になりました。しかし、この点はLuxeonIIIを採用したことが功を奏しているように思います。LuxeonIIIのデータシートを見ると700mA駆動時は50000時間で70%の明るさになるという記述があります。500mAでの駆動なら、発熱による劣化との差引を行っても寿命に与える影響はそれほど気にしなくても良さそうです(実際に耐久テストを行ったわけではないので推測です。
コンバーターの出力は3種類から購入者自身が自己責任で選んでいます。安定志向、電池の持ちを重視する場合は300mAや400mAバージョンの選択肢がありました)。

 光に関してこのライトにはもう一つ仕掛けがあります。GlowPowder(蓄光材)がLuxeon周辺に仕込んであり、消灯時にグリーンの光をふんわりと放ちます。なんともいえないかっこ良さを演出してくれます。
 本体の造りは氏のこだわりが詰め込まれたオリジナルデザインとなっており、とても良いです。短くて小型なライトはどうしても(特に手の大きな人には)持ちにくく、操作性も悪くなりますが、この壱式においてはその点にもかなりの配慮がされており、特にテール部分の形状が手にほどよく引っかかりHOLD感を向上させてくれます。さらに、上に向いて直立させることが出来、(簡易型?)キーリングがついている点も実用的で良いと思います。
 ただ、ちょっと気になったのが、消灯時にライトを振ると電池がカタカタ動く点です。魚の目パット等を利用して押さえることも可能ですが、今後のバージョンでの改善を期待したいところです。

 今回のレビューはほとんどべた褒めで、読まれる方がどう受け取られるかがちょっと不安ですが、実際に手にしてみると何ともいえない充実感と満足感を感じさせてくれるためこのようになってしまいました。また、日本の自作・MODライトの歴史に確実に残る記念碑的作品だと個人的に思っていることもそうさせているのだと思います。
 今後、このシリーズがどのように進化していくのか、はたまた新たな切り口の斬新なMODライトを創出されるのか、日本のフラッシュライトMOD界を代表するModderの一人であるカトキチ氏の動向から目を離せません。

※ ここで、ご紹介しているライトは個人の自作ライトです。トラブル、故障に対する保証は基本的にありませんのでご注意ください。また、販売が継続的におこなわれているわけではなく、入手が困難であることもご了承ください。



2005年2月13日


限定バージョンの壱式LEを運よく購入することが出来ました。仕様は以下の通りです。
SCIII 出力550mA
LED: Luxeon III TWAJ
リフレクタ: SO17XA 加工品
レンズ: ミネラルガラス
専用キャリングケース付属
価格(購入は応募多数のため、JPマーキング50個を抽選にて): \22,000(エクスパック込)


左:壱式LE   右:壱式Ver1


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