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ARC / Arc4+ Premium (Rev1)
タイプ Arc社製 市販ライト
大きさ
重さ 74g (実測:CR123Ax1 含む)
80g (実測:付属クリップとCR123Ax1 含む)
 
光源 LuxeonI -Lambertian x 1
リフレクタによる集光
電源 CR123A x 1本
防水性能 有り
スイッチ テールスイッチ(電子的なスイッチでストロークが短い無音タイプ。機械的なカチッとしたクリック感はあまりありません)
各種モード切替方法はレビュー中の図を参照してください。
使用可能
時間
明るさの設定により大きく変化
その他 DC/DCコンバーター内臓。
ボディはType III hard anodized Aluminum加工。
AR coated, LEXAN レンズ採用。





左から mini-MAG AA , Arc4+ , Arc-LSH , Arc-LS1 , 壱式 , Arc-AA , LENSER V1MOON , Arc-AAA

クリップは取り外し可能

リフレクタによる集光

Surefire E1eとの比較

通常は右の写真部分を外して電池交換します。上の写真のようにテールスイッチ部分を外すことも出来ますが茶色の接点部分がポロッと外れますので無くしたり、逆に取り付けたりしないようご注意ください。

通常操作方法の説明です。
(クリックすると別画面で開きます)
明るさ設定・オプションメニューの説明です。
(クリックすると別画面で開きます)

Dimage Z1 ISO200 640x480で撮影後縮小 1/6 f2.8 コントラスト弱 フォーカス∞ ホワイトバランスAUTO
Arc-LSH Premiumとの比較



2004年1月31日
(2月28日文章修正)

■(2004年9月、Arc社は廃業しました。)

光源にLuxeonI を使用し、電源はCR123A、そしてテールスイッチ方式となっていることからも分かるように、Arc-LSH後継機種といえるライトです。+やPremiumという文字が付加されていることからも分かるようにStandardに比べ、良いランクの製品です。Arc社のFAQを見ると明るさが約50%アップしており、色合いも良いということが書かれています。値段は直販では30ドル高く設定されています。
 Arc社のポリシーの一つであるEDC(EveryDayCarry)ライトとしてみた場合、Arc-LSHよりも10グラム以上重くなったことは大きなマイナスと言えます。もう少し全体的にシェイプ(アルミの厚みが結構あります)できそうですし、Arc社はArc-AAやAAAで小型軽量な本体を作っているだけにその良さを活かして欲しい所です。しかし、見た目の重厚感とか、手に持った時のがっしりとした丈夫な感じは良い方向に向上していると感じます。テールスイッチの形状をみるとSurefireのライトを意識しているようにも見えますし、このライトはそういう方向性なのかなと思いました。
 外観をさらに見ていくと、まず気付くのが2つのネジ穴です。ここには付属のクリップを取り付けることが出来ます。クリップは意外と大きめでがっしりとしたものです。このクリップにストラップをつけることもできますが、できればコンパクトなストラップ通し専用のパーツがあると良いなと思います。手先の器用な方なら自分で製作することもできると思いますが、せっかくネジ穴があるのだからArc社が用途を広げるオプションパーツを提案してくれることを期待したいです。
 
 このライトで最も特徴的なのはその機能と設定項目の多さです。私もこれだけ多くの機能を持ったハンディライトを見たのは初めてです。詳しくは上に掲載している説明書を見て頂くと分かりやすいと思いますが、ダブルクリックやトリプルクリックなどというマウスを操作しているのか?と思うようなライトらしからぬ操作も有って、私のようなギミック好きにはたまらなく面白いと感じられる部分です。通常操作ではダブルクリックによって2つのモード(明るさ)を切り替えて使います。点灯中にスイッチを押すとブーストモードとなり、最大輝度で光ります。この操作は分かりやすく、よく考えられていると思います。また、トリプルクリックをすると最小の明るさになりますが、あまりに暗いので私自身はこの用途が見つかりませんでしたが、星を見たりという用途向きなのでしょうか。2つのモード(明るさ)はそれぞれを自分でカスタマイズでき、その明るさのレベルは16段階!もあります。用途や好みによって、ランタイム重視、明るさ重視等自分好みのライトを作ることができます。ただ、これらの設定をスイッチ一つで行うため、その操作方法は手順が多くなっています。実際に手にして何回か試せばコツはつかめてくると思いますので、チャレンジしてこのライトの全機能を試してみてください。

 Arc4は今までのArc-LSと違い、集光方法にNX-05コリメーターレンズではなくリフレクタを採用しており、よく集光された明るい中心部分と、その周囲にほどよく広がる周辺光を併せ持つ照射パターンとなっています。実際に屋外で使用した際など、Arc-LSH(NX-05使用)に比べてより遠くまで光が届いていることが分かりますので、このリフレクタの良さを実感できます。さらにこのリフレクタには、ムラを軽減させて綺麗な光を作りだす効果がある、細かい凹凸加工が施されています。個人的にはArc-LSHよりもArc4の照射パターンの方が好ましいと感じます。
 明るさは設定により変化しますが、レベル1設定の場合の中心輝度は、LuxeonI を使用したものとしては最高レベルにあると思います。ただし、オーバードライブをしていますので保護回路によって連続点灯が制限されたり、使用可能時間が短く(約20分)なってはしまいます。また、メーカーサイトを見ると明るさを一段落としたレベル2で約45分、レベル3で約2時間、レベル4で約3時間の使用可能時間と評価されています。

 このライトには本当に多くの機能が盛り込まれております。そのため、操作が複雑になっている面があり、人によって好き嫌いがあるかと思います。もちろん、スイッチを押してON、もう一度押してOFFと単純に使うにことはできますが、携帯電話のように間違って操作してその戻し方が分からなくなってしまうなんてことがあるかもしれないので、余計な機能は無いほうが良いという人もいるでしょう。また制御チップも複雑になっていることが予想されますので過酷な環境での信頼性や安定性が気になります。とはいっても値段も高価ですし、こういうライトが欲しいという人が買うのだから余計な心配かと思います。個人的にはこの機能の多さを気に入っています。慣れると他のライトが少し物足りなく感じてしまいそうです。特に明るさをカスタマイズできるというのはやはりとても便利でして、これ一本で多様な用途に対応できる万能性を持ち合わせています。将来、さらに高出力タイプのライト(例えばLuxeonVとCR123Ax2本のパッケージング)を発売する際にもぜひ採用して欲しいと思いますし、高出力ライトでこそより活きてくる機能だと思います。
 Arc社が次は何を出してくるのか本当に楽しみになりました。

 
このライトの初期バージョンには一部の電池で正常動作をしないという不具合が発現してしまいました。自社サイトで販売している電池が正常動作しなかった点はメーカーとしてちと恥ずかしいのではないかと思います。今回はファームウェアのアップデート(1回目は無料。2回目以降は20ドルと送料がかかるようです)によって不具合修正が行われるようですが、アメリカへの送料も結構かかるし、まだまだ不具合が出てくる可能性があるかもという気もするので、もう少し熟成されるまで様子を見ようかと思っています。
 2004年5月現在、Rev2に移行しており、デザイン等に変更が加えられております。


2004年7月27日

最近買ったArc4+です。以前の小さなビニール袋に無造作に入っていたのに比べれば雲泥の差です。
写真でわかるようにヘッド側にもナーリングが施されたRev2に移行しています。
以前はこんなんでした ↓


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